平和ではなく、分裂を(説教抜粋) 

                           2025.8.17

主イエスは平和の君として、この世に来られました。しかし、ルカによる福音書1251で、主イエスは「あなた方は、私が地上に平和をもたらすために来たと思うのか。そうではない。言っておくが、分裂だ」と言っておられます。
 ここでは、分裂は、主イエスの福音が述べ伝えられた結果、起こりうる現象と考えられます。分裂は主イエスの目的ではありません。み言葉が伝えられるとき、反対する者が出てくる、ということです。

 主イエスは、ここで、主イエスに対する信仰を表明することによって生じる家庭内の不和を挙げています。イエス・キリストを愛することと家族を愛し、使えていくことは相反することではありません。主を信じることは家族を捨てることではありません。主イエスに従って歩むことこそ、家族を愛することになります。信仰をもって誠実に使える者でありたいと思います。

 私の恩師はクリスチャンになって、神学校に行って、牧師になることを、父親に告げた時、父親は、そばにあった聖書を投げつけてきたそうです。なんとか説得しようと試みましたが、息子の言うことに耳を貸そうとしなかったそうです。
 後で、父親は肺がんで、入院することになりました。そこで、お見舞いに行った教会の人たちによって信仰を持ち、病床で洗礼を受けました。

 イエスも、自分の家族から、反発を受けたことがありました。

 イエスに対して、人々が、「イエスは悪霊に取りつかれている」と噂をしているとき、マリアやイエスの兄弟たちは、イエスは気が変になったのではないかと、イエスを連れ戻しにきたことがありました。しかし、イエスが復活なさった後は、マリアと兄弟たちは、主イエスを信じました。神の家族になったのです。弟のヤコブはエルサレム教会の指導者になりました。また、ヤコブの手紙の著者でもあります。
 まず信仰を持っていない家族のために、先ず祈る者でありたいと思います諦めずに、主の時を信じ待ちましょう。本当の、主にある平和が来るように、祈っていきましょう。                                                    三田増雄 師